ぎっくり背中でお悩みの方へ
ぎっくり背中(突然の背中の痛み)でお悩みの方へ。
名古屋のアイエイ鍼灸院院長の吉村栄三(はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師)です。
・突然の激しい背中の痛み
・背中の筋肉が硬直し、動きが制限される
・特定の動作(曲げる、捻る)で極めて強い痛みを感じる
・痛みにより呼吸や姿勢が制限される
・痛みの部位は、肩甲骨周辺や背中の中央部など
このような症状でお悩みではありませんか?
このような症状はぎっくり背中と呼ばれ、
・日常生活動作(着替え、寝返り、座る、立つ)が困難
・仕事や家事の遂行が制限される
・睡眠の質が低下
・長時間同じ姿勢を保つことが困難
・ストレスや不安を感じやすくなる
このようなことでお困りの方がいらっしゃると思います。
日常生活に悪影響を与え、一度治ってもまた繰り返すのではないかと不安になることがあるかと思います。
一度しっかり治して再発しな体づくりをすることがこれからのQOLを高めた生活を送るために重要だと考えています。
ここでは東洋医学的な観点で「ぎっくり背中」を解説します。
今、「ぎっくり背中」で苦しんでいる方はもちろん、過去に「ぎっくり背中」をした方、ご家族ご友人がお困りの方はぜひ最後までご覧ください。
ぎっくり背中とは
ぎっくり背中は、背中の筋肉を酷使した訳でもないのにふとした動きで突然の痛みが発生します。ぎっくり腰とは痛む場所が異なるだけで同じような形で発生します。
ぎっくり背中による背部痛に対して西洋医学的な処置をする場合、以下のようなことがあげられます。
・消炎鎮痛剤の服用
・安静と休養
・冷湿布や氷嚢による炎症抑制
・筋弛緩剤の処方
・理学療法
・重症の場合はMRIや X線検査
・必要に応じてステロイド注射
このように西洋医学では、急性の疼痛に対して炎症としてとらえて、炎症を無くす処置をしていきます。
ぎっくり背中の方に東洋医学的な鍼灸治療が有効なわけ
ぎっくり背中に対する東洋医学の鍼灸治療のアプローチ
ぎっくり背中に対する東洋医学的アプローチは、西洋医学とは根本的に異なる視点を持っています。以下に、その特徴と利点を説明します。
東洋医学では、症状を局所的な問題としてではなく、身体全体の調和という観点から捉えます。具体的には
1. 全身的な診察
西洋医学が背中の痛みに集中するのに対し、東洋医学は背中だけでなく、頭や足も含めた総合的な診察を行います。
2. 包括的な症状評価
単に背中の痛みだけでなく、患者の他の身体症状も詳細に観察します。これにより、背中の痛みの根本的な原因を理解できます。
3. 内臓機能の評価
身体の状態を丁寧に観察し、どの内臓が弱っているかを特定します。これは痛みの背景にある健康状態を理解するうえで重要です。
4. 個別化された治療
患者ごとに異なる原因に着目し、その人に最適な鍼灸治療を提供します。
5. エネルギーの流れの改善
身体全体のエネルギー(気)の流れの滞りを確認し、経絡(けいらく)の改善を目指します。
6. 根本的な治療アプローチ
単なる対症療法ではなく、痛みの根本原因に働きかける治療法を提供します。具体的には、痛みのあるツボや経絡の流れを改善し、身体の自然な治癒力を引き出します。
このアプローチにより、従来の西洋医学的な治療で改善しなかった症状も、新たな視点から改善できる可能性があります。
不調が出る原因を東洋医学的に解説
人体には、ツボ(経穴)をつなぐ「経絡」という独自の通路が存在します。経絡は気血を全身に運ぶ重要な役割を担っており、その流れが阻害されると、私たちの身体は「痛み」という形で警告を発します。
経絡の流れが悪化する原因は、主に二つに分類されます:
1. 不通則痛(ふつうそくつう):経絡の流れを阻害する余分な要因
外部環境(風、寒さ、湿気、暑さ)や身体内部の要因(瘀血、痰湿)、さらにストレス、過労、外傷などが経絡の流れを妨げます。これらの要因によって生じる痛みを「不通則痛」と呼びます。
具体的には以下のような要因が含まれます:
– 気象条件(風邪、急激な温度変化)
– 体内の老廃物や停滞した血液
– 過度のストレスや疲労
– 怪我や身体への物理的なダメージ
2. 不栄則痛(ふえいそくつう):体に必要な栄養や気血の不足
食事不足、加齢、体力の低下、慢性疾患などにより、本来からだに必要な気血が不足する状態を指します。こうした栄養不足によって生じる痛みを「不栄則痛」と呼びます。
主な要因は以下のようなものです:
– 不十分な栄養摂取
– 加齢による体力の衰え
– 慢性疾患による身体機能の低下
– 代謝の悪化
これらの原因により、私たちの身体は経絡の流れに支障をきたし、痛みという形でその異常を知らせているのです。
病気になるメカニズムを東洋医学的に解説
東洋医学的な「病気のメカニズム」から考えてみましょう。
「病気のメカニズム」は以下の流れです。
❶病気の根本は「五臓の乱れ」
❷「病気の要因」が加わり
❸生理物質が不足して、寒熱が体内に伝搬し
❹病気・症状に現れる
「病気のメカニズム」の流れは共通ですが、内容は各個人によって異なります。
「どの五臓が乱れた」か「病気の要因は何か?」、「どの生理物質が不足したか?」、「どこに寒熱が伝播しているか?」、「どんな病気・症状になったか?」を追い込んだ上で、オーダーメイドの鍼灸治療をしていきます。
ぎっくり背中の症状の例
「ぎっくり背中」になるメカニズムはいろいろあります。
今回は、肝が弱っている方の例をあげます。
❶病気の根本は「五臓の乱れ」
ー肝が弱っている状態。
❷「病気の要因」が加わり
ー肝の機能低下:季節変化や外気の変化による外邪、精神的な疲労などの体の内側からくるもの、過労や不摂生などによって、弱っている肝がさらに機能を低下していきます。
❸生理物質が不足して、寒熱が体内に伝搬し
ー肝は、血をためたり、体の部分部分に血を配分する機能があります。
血の機能が弱くなると血が不足・停滞して潤すことができず熱が出ます。
人体内の熱は地球上と同じく上昇したり対表に出てくる性質があります。
❹病気・症状に現れる
ー肝の血が不足したことによる熱が体表近くを流れる経絡である太陽膀胱経という経絡に伝播します。
太陽膀胱経は背中を通っていて背部痛が発生しています。
ぎっくり背中の治し方(鍼灸治療)
ぎっくり背中の治し方の例
根本療法(本治法)
弱っている内臓の機能を高めます。
内臓が弱ったままだと再発をしたり、他の不調がよくなりません。
今回の例では、
肝を補う(肝の機能を高める)
肝の機能を高めることで血のめぐりをよくします。血のめぐりを良くすることで熱がこもることがなく、ぎっくり背中を起こさない体づくりになります。
他にも弱っている臓があれば機能を高めていきます。
対症療法(標治法)
熱を取り除く、経絡上の滞りを取り除く、気・血の循環を良くします。
体の状態を確認しながら、滞りを取り除きやすいツボを見つけ、オーダーメイドの鍼やお灸をしていきます。
太陽膀胱経の熱の循環が悪いので、太陽膀胱経の流れをよくするために、ツボへの鍼やお灸をしていきます。
また、ぎっくり背中の方は少陽胆経にも”
ぎっくり背中の治るまで(鍼灸治療)
急性の症状の場合、1-3回の鍼灸治療で痛みが改善していくことがほとんどです。
通院の頻度の目安は、1回目の施術でも日常生活に支障がある場合は翌日や2日後にお越しください。
痛みが取れましたら、再発防止のために週1回、3ヶ月間程度での施術をご案内いたします。
ぎっくり背中は早期の対処と適切な処置が大切となります。早期治療を受けることをお勧めいたします。
辛いぎっくり背中の症状から解放されるよう、全力でサポートさせていただきます。
「ぎっくり背中」の予防
病気の根本は「五臓の乱れ」です。
「五臓が整って」いれば病気になりません。
今回の例の場合、「肝」が弱っていなければ、ぎっくり背中にはなりません。
とはいえ、肝の機能が比較的弱い方、女性の方で血を大量に消耗する、神経を使うお仕事、体を動かすことで血を消耗して肝の機能が落ちやすいです。
東洋医学の鍼灸院で弱っている五臓の機能を高め、肝の循環を良くすることが大事です。
また日常生活でも肝の養生が大事になります。
目を使いすぎない、筋肉を使いすぎない、夜中の1−3時はぐっすり寝る、泣きすぎない、乾燥するところで涙を消耗しすぎない、怒りすぎない、酸味を適度にとるなどを日常生活に取り入れることをおすすめします。
ぎっくり背中の症状改善なら名古屋のアイエイ鍼灸院にお任せください
ぎっくり背中に対して東洋医学の鍼灸治療は、西洋医学とは違ったアプローチをします。
今回の例では、肝の機能を高め血の循環を良くします。
血の循環が良くなると筋肉系の症状や頭痛、婦人科系の症状の改善が見込めます。
西洋医学的な方法で不調が治らないとお悩みの方は、東洋医学の鍼灸をお試しください。
※効果には個人差があります。効果を保証するものではありません。