腸脛靭帯炎(ランナー膝)でお困りではありませんか
アイエイ鍼灸院院長の吉村栄三です。
・走り始めたら腸脛靭帯炎になった
・練習量を増やしたら腸脛靭帯炎になった
・腸脛靭帯炎が治らず大会に参加できない
・マラソンシーズンが終わる前に治したい
このようなお悩みはありませんか?
東洋医学的な観点で腸脛靭帯炎を説明します。
なぜ腸脛靭帯炎になったのか、なぜ今までの方法で治らなかったのか、どうしたら治るのか、予防法が分かります。
院長自身もトレイルラン(160キロ以上3回、70キロ以上5回完走)、トライアスロン(Ironman2回完走)をする中で腸脛靭帯炎になったことがあります。それを自身で改善してきました。
長く苦しんだ腸脛靭帯炎の痛みから解放される方法がわかります。
是非、ご自身や家族、友人が腸脛靭帯炎で困っている方は最後までご覧ください。
腸脛靭帯炎とは/西洋医学的な説明
腸脛靭帯炎は、膝の外側に生じる痛みです。
長距離ランナーに多くみられるため、ランナー膝とも言われます。
ランニング動作の繰り返しによって、腸脛靭帯と骨(大腿骨外側上顆)との間に起こる摩擦、もしくは腸脛靭帯と大腿骨外側上顆の圧迫による深層の脂肪組織が炎症を起こすことを言います。
一般的な対応法は保存療法です。
安静、アイシング、圧迫、ストレッチなどの措置が取られます。
東洋医学的で腸脛靭帯炎が改善できるわけ
東洋医学的では西洋医学とは違ったアプローチで腸脛靭帯炎をとらえます。主な違いを以下に記します。
今までの西洋医学的なアプローチでは改善せず、東洋医学の方法で改善することがご理解いただけると思います。
・摩擦や圧迫が原因ではない。
・炎症ではない。
炎症とは、発赤、熱感、腫脹、疼痛の4つの徴候をいいます。あなたの膝は赤くなっていますか?熱を感じますか?腫れていますか?疼痛以外は違うと思います。これを炎症ととらえた措置では改善できないですよね。
・圧迫、アイシングはしない。
後で説明しますが、痛みの原因は流れが悪いからです。
流れを良くするために、解放して温めることが大事です。
・保存療法だけでなく治療法がある。
痛みの経絡の流れを良くする、根本を改善する方法があります。
痛みが出る原因を東洋医学的に解説
体には、ツボ(経穴)をつなぐ「経絡(けいらく)」という通路が流れています。
経絡は気血を全身へ運ぶ役割があり、経絡の流れが悪くなったときに「痛み」という形でからだが警告を出します。
経絡の流れが悪くなる原因は、不通則痛(ふつうそくつう)と不栄則痛(ふえいそくつう)の二つがあります。
不通則痛(ふつうそくつう):余分なものが経絡の流れをふさぐ
外からの邪気(風があたる、寒さ、湿気、暑さ、熱さ)、瘀血(ドロドロ血液)や痰湿(ドロドロ水分)、ストレス・過労、外傷などが経絡の流れを滞らせる。 こうした、流れが悪いことによって起こる痛みを不通則痛といいます。
不栄則痛(ふえいそくつう):からだに必要なものが不足する
飲食不足、老化、体力の衰え、慢性病などによって、本来からだに必要な気血が不足している。 こうした栄養不足による痛みを不栄則痛といいます。
病気になるメカニズムを東洋医学的に解説
東洋医学的な「病気のメカニズム」から考えてみましょう。
「病気のメカニズム」は以下の流れです。
❶病気の根本は「五臓の乱れ」
❷「病気の要因」が加わり
❸生理物質が不足して、寒熱が体内に伝搬し
❹病気・症状に現れる
「病気のメカニズム」の流れは共通ですが、内容は各個人によって異なります。
「どの五臓が乱れた」か「病気の要因は何か?」、「どの生理物質が不足したか?」、「どこに寒熱が伝播しているか?」、「どんな病気・症状になったか?」を追い込んだ上で、オーダーメイドの施術をしていきます。
例:腸脛靭帯炎(ランナー膝)になるメカニズム
長距離ランナーの例をあげます。
❶病気の根本は「五臓の乱れ」
ー肝が弱っている状態で、
❷「病気の要因」が加わり
ーランニングで血が消耗し疲労がたまることで、肝の機能がさらに落ちていき、
❸生理物質が不足して、寒熱が体内に伝搬し
ー血が不足して、寒が発生。熱も停滞する。
肝と胆は表裏関係という密接な関係のため、肝が弱った症状が、胆に影響しやすく経絡としては胆経に出やすくなります。
❹病気・症状に現れる
ー冷えが胆経に出たことによって痛みが発生。
肝と胆は表と裏という密接な関係です。
肝が弱った場合に胆の経絡に症状が出やすくなります。
胆の経絡は体の側面を頭から足までつないでいます。
そのため、膝の外側も胆経が通っているので「腸脛靭帯炎」「ランナーズニー」という症状として現れます。
例:腸脛靭帯炎(ランナー膝)の鍼灸施術方法
この場合の腸脛靭帯炎の治し方の例
根本療法(本治法)
肝を補う
肝の機能を上げることによって、血の流れが良くなり、冷えや熱がなくなります。
対症療法(標治法)
邪気を取り除く、寒を取り除く、経絡上の滞りを取り除く、血の循環を良くする
腸脛靭帯炎(ランナー膝)のセルフケア
痛みが出ているのは、経絡名で言うと胆経です。
以下に紹介するツボをやさしくさすったり、お灸で温めてください。
ツボの場所は厳密ではなく触ってみて押すと違和感がある・凹んでいるところを選びましょう。
①光明(こうめい)
外くるぶしから5寸上に行ったところ。腓骨の前側。
胆経の慢性的な症状に効果的です。
②陽陵泉(ようりょうせん)
膝の外側の下にある膨らみ(腓骨頭)の少し前で下方。
筋肉の症状に有効なツボです。
胆経にも属しており患部にも近く効果的です。
③風市(ふうし)
立って気をつけをした時に中指が足に触れるところです。
腸脛靭帯上で膝より上側がほぐれます。
④居髎(きょりょう)
大転子(だいてんし)より少し前で上。
大転子は足の骨の付け根で、股関節の位置で体の横側に出っ張った骨です。
腸脛靭帯炎(ランナー膝)にならないために
病気の根本は「五臓の乱れ」です。
「五臓が整って」いれば病気になりません。
今回の例の場合、「肝」が弱っていなければ、腸脛靭帯炎(ランナー膝)にはなりません。
とはいえ、長距離のランニングは血を大量に消耗します。
東洋医学の鍼灸院で弱っている五臓の機能を高め、血を作ること、血を循環することが大事です。
また日常生活でも肝の養生が大事になります。
目を使いすぎない、筋肉を使いすぎない、夜中の1−3時はぐっすり寝る、泣きすぎない、乾燥するところで涙を消耗しすぎない、怒りすぎない、酸味を適度にとるなどを日常生活に取り入れることをおすすめします。
腸脛靭帯炎(ランナー膝)の根本改善には名古屋市のアイエイ鍼灸院にお任せください
東洋医学は、腸脛靭帯炎(ランナー膝)に対して西洋医学とは違ったアプローチをします。
今回の例では、肝の機能を高め血の循環を良くします。
血の循環が良くなると腸脛靭帯炎の改善だけでなく、筋肉に血が行き渡るのでパフォーマンスが上がります。
西洋医学的な方法で改善しなかった方は、東洋医学の鍼灸をお試しください。
※効果には個人差があります。効果を保証するものではありません。